黄金世代の渋野日向子(21=サントリー)が、日本人初のメジャー連覇に挑む。ゴルフのAIG全英女子オープン(20日開幕)は、男子メジャーの全英オープンを過去9度行ったスコットランドの名門、ロイヤルトルーンGCで今回初めて開催される。

渋野の同組はブルック・ヘンダーソン(カナダ)アシュリー・ブハイ(南アフリカ)で、日本時間20日午後8時49分にスタート。 日本人選手は他に勝みなみ、畑岡奈紗、上田桃子、稲見萌寧、河本結、野村敏京が出場する。

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グラスゴーの南西のクライド湾に面するロイヤルトルーンGCは、1878年に設立された。全英オープンは1923年に初開催。その後、これまでに9度行われている。全英オープンを行うコースの中では最も海に近く、英国を代表するリンクスと言われる。

パー3の8番は「郵便切手」の愛称で、コースを代表する名物ホールだ。114ヤードと距離は極端に短いが、打ち下ろしのティーグラウンドから見ると、郵便切手ほどのサイズに見える小さなグリーンが特徴で、愛称の由来。しかもグリーン周辺には深いポットバンカーが5つもある難度の高いホールとなっている。

18日の会見で、渋野は練習ラウンドを回った印象として「(距離が)短いのに難しさがあった。(グリーンは)テレビで見る以上に、すごく狭く感じた」と8番について語った。グリーンに乗らないことも想定し、「ここから打ったら、どう打てるかな」とバンカーからのアプローチやパター練習を繰り返した。

11番パー4は、フェアウエーの右わきを鉄道が走り「レールウエー」の愛称で知られる。ハリエニシダが密集したブッシュ越えのティーショットを強いられ、フェアウエーは見えない。全英オープンでは、最も難度の高いホールとなることが多く有名だ。また、6番パー5は574ヤードある最長ホール。縦長だけに狭い隙間を縫うショットの正確性が必要になる。

ロイヤルトルーンGCは基本的に海からの横風が吹くホールばかり。めまぐるしく天気も変わり、いろんな打ち方も要求される。