女子ゴルフの国内ツアーで今年、賞金ランキング1位に立っている「女ウッズ」こと笹生優花(19=ICTSI)が23日、東京・品川区の昭和大病院を訪れ、8月のツアー外競技で獲得した際の賞金全額252万1332円を寄付した。医療従事者支援を掲げた2日間のチャリティー大会で2位となり「海外でゴルフをしていて、米国にも行くと、スター選手はみんな寄付をしているので、自分も恩返しの気持ちで」と、今回の寄付を決断した。

メインバンクである城南信用金庫を通じ、笹生が現在、品川区在住ということと、中学1年の双子の弟、龍聖さん、竜児さん(ともに12)が生まれた病院という縁で、今回の寄付が実現した。今後の慈善活動の継続の意志についても「もちろんあります」と話した。笹生自身は「あまり病院に来たことがないけど、困った時に行けて、治してくれるのでありがたいです。コロナで大変だったと思うので、その中で自分が少しでも、助けられたらうれしいです」と、医療従事者への感謝の思いを口にした。

この日の寄付金の授与式には、父正和さん(62)とともに、プロ入り後、初めて公の場にフィリピン人の母フリッツイさん(42)も会場を訪れた。正和さんは今季の愛娘の活躍について「運にも恵まれて2勝させていただいた。(周囲の)皆さんにも協力のおかげ」と話した。フリッツイさんは、正和さんと同意見ということでコメントを控え、授与式後の会見も後方から見守った。

次戦は日本女子オープン(10月1~4日、福岡・ザ・クラシックGC)を予定している。同大会については「アマチュアの時に1回出て予選を通過できなかった。(国内)メジャーの試合ですが、予選を通過して楽しくできれば。先にことは考えず、一打一打に集中したい」と語った。今週は試合がないため、20日まで行われたデサント・レディース東海クラシック後は休養に充てていたという。