芦田義孝(55=マダムJ)千代直人(32=甲賀)組が、2年ぶり2度目の優勝を飾った。4組が並ぶ首位スタートから、2日連続の67で134。2人にとって、恒例の“ゴルフ納め”で大会前からの想定Vスコアの通算10アンダーをマーク、2位宮谷佳宏・東真平組に2打差をつけた。草岡竜一・川口明浩組が3位。上位15組が来年度決勝大会シード権を獲得した。

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優勝経験コンビが、2つの“ラッキー・パンチ”に恵まれた。1番、千代が10メートル以上のパットを放り込んで、おはようバーディー。14番では芦田が10メートルを決めた。最初、ラストスパート前の2発で弾みがついた。

千代は5、7番1・5メートル、15番2メートルのチャンスにつけ、精度の高いウエッジショットで3バーディーを奪った。芦田は、名物ホールの最終18番パー5で残り215ヤードの第2打をグリーン左奥ラフまで運び、アプローチを1メートルにつけ、締めのバーディーを奪った。

芦田は「昨日終わった時点で67が結構(4組)いて、ミスはできないと思っていた」と言って「想定したスコアでしたね」と続けた。油断せず、2日連続の67で通算10アンダーはほぼシナリオ通りだった。

前回Vより、円熟味を増した。千代は今年、滋賀県アマ、関西ミッドでともに初優勝を飾り、キャリアハイのシーズンだった。「芦田さんにパーをとってもらって、僕が(バーディーを)狙う」というダブルスの方程式のベースは上がっていた。それもあってか、芦田が言う。「2年前に勝って、昨年大会は6位。今回は“もうちょい上位で”と思っていた。昨日、67だった段階で、2人とも“いってみるか”という気持ちになりました」。

知り合ったのは10年以上前。千代が大院大時代に、芦田の友人で不動産会社社長の渡邊慎弥氏を通じ、付き合いが始まった。

「この大会が毎年恒例、年納め」。声をそろえた芦田と千代は、気持ちよく新年を迎える。【加藤裕一】

◆芦田義孝(あしだ・よしたか)1965年(昭40)2月11日、姫路市生まれ。ゴルフは仕事がらみで25歳から始め、40歳から競技志向に。ドライバー平均飛距離250ヤード。好きなクラブはパター。ハンディ3。174センチ、72キロ。

◆千代直人(ちしろ・なおと)1987年(昭62)12月20日、滋賀・湖南市生まれ。ゴルフは13歳からで、甲西高、大院大卒。ドライバー平均飛距離270ヤード。好きなクラブはパター。ハンディは+1・4。186センチ、90キロ。