男子ゴルフの金谷拓実(22=東北福祉大)が、新人として国内初のツアー2連勝に挑む。国内男子ツアーの年内最終戦、日本シリーズJT杯開幕を翌日に控えた2日、会場の東京よみうりCC(パー70)で最終調整。11月22日まで行われたダンロップ・フェニックスでは、松山英樹の2戦目に次いで早い、プロ転向3戦目で優勝した。前週はツアーがなかったため、今大会は73年のツアー制施行後、新人初の快挙がかかる。

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好調を実感するように、練習ラウンド後の公式会見に出席した金谷は「優勝」を連呼した。「優勝を目指して自分らしいプレーをしたい。アマチュアで優勝して(プロ)3戦目で優勝することができて自信になった。また、これからもたくさん優勝したい。どの試合も優勝する気持ちでプレーしたい」。アマチュアで世界ランク1位に立ち続けたからこそ、プロでも味わった頂点の座にこだわる。

あこがれの舞台だ。来年とシーズンが統合された今年は、賞金王は決まらないが、国内男子ツアーの最終戦は「小さい時からテレビで見ていて選ばれた選手しか出場できない」と、今年は30人だけの出場権を勝ち取り感慨深い表情だった。中でも、数々のドラマを生んだ高難度の18番パー3は「テレビで見るよりもグリーンが難しい。寒気がするほど。パーを取れたら、バーディーぐらいの気持ち」と、おごりや油断はない。

新人でツアー2連勝なら初、22歳で優勝なら、24歳目前で優勝した羽川豊を上回る大会最年少となる。そんな記録には興味を示さず「1打1打集中して優勝を目指したい」と力説。世界ランクは日本男子5番手の126位で、同2番手まで出場権を得られる東京オリンピック(五輪)へ、連勝で五輪前年を締めるつもりだ。【高田文太】