黄金世代の河本結(22=リコー)が、19年大会からの2連覇に王手をかけた。

首位と3打差8位から出て9バーディー、ボギーなしの63。13年に堀奈津佳が出した大会記録「64」、19年大会で記録したツアー自己ベスト「65」を更新して通算13アンダー、131の首位に浮上した。国内ツアー通算38勝をサポートした清水重憲キャディー(46)の助けを借り、前日に掲げた「最低66」を軽々とクリア。2位と4打差をつけ独走態勢だ。

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9番グリーン奥ラフからのアプローチが計ったように、16ヤード先のカップに消えた。コロナ禍で2度目となった有観客大会の歓声にこたえるように、河本が右拳を握りしめた。14番で10メートルを流し込むと万歳した。

大量9バーディー、驚異の63。「今までの自分と全く違うゴルフができました」。大会コースレコードを塗り替え、優勝した19年大会で出したツアー自己ベストを更新し、大満足だ。

米ツアーメンバーだが、国内では清水キャディーに帯同を頼む。田中秀道、イ・ボミらの元相棒だった同氏のコースマネジメント。「今までの私はピンをバンバン狙うゴルフ。今日は清水さんがピンと違うターゲットを設定してくれて、その通りにプレーした」。リスクと表裏一体のアグレッシブのみのスタイルに、セーフティーの要素を融合させた“新しい河本結”が躍動した。

もっとも“元祖・河本結”が消えたわけじゃない。前日26日にはこの日の目標を「最低66」と豪語した。「自分で話して自分を洗脳するというか」。黄金世代でも抜きんでたセルフ・プロデュース力は根っこにある。4打差リードの首位。大会2連覇は目前だ。【加藤裕一】

▽4つスコアを伸ばして首位に5打差の4位につけた岡山 ショットもパットも良かった。上が結構伸びているので頑張って食らいついていきたい。

▽2週連続優勝を狙う小祝(首位に8打差の11位となり) パッティングが入らなかった。どれだけ下手なんだろうと思いました。明日もしっかり、思い切ってプレーしたい。