ツアー通算14勝の有村智恵(33=日本HP)が18年11月大王製紙エリエールレディース以来約2年半ぶりの首位発進を決めた。6バーディー、ボギーなしの66。ビッグスコアのカギになったのは、メンタリティーにある。

「先週まで自分で自分にブレーキをかけていて。ショットの調子が落ちてきたら、セーフティーを意識して、その結果バーディーがとれないような。それをどこかで断たなきゃと思っていました」。

アグレッシブさを心がける今大会は、練習ラウンドでグリーン奥からのアプローチに重点を置いた。ピンを攻め、突っ込んだショットを打つためのリスクマネジメント。一方でショット前のルーティンも変えた。右手でクラブを持ち、ターゲットを定めてからアドレスに入るスタイルから、両手でクラブを握り、ワッグルしながらアドレスに入るスタイルへ。「体が硬くならず、ダイナミックに動けるように」という思いからだ。

工夫を凝らした末のノーミス・ラウンドを「大きな自信になります」と喜ぶ。18年7月サマンサタバサ・ガールズコレクション・レディース以来の15勝目を、攻めのゴルフで狙う。【加藤裕一】