首位と6打差19位で出た小橋絵利子(33)が大躍進の2位となった。5バーディーの67を記録し、通算4アンダー。所属のRSK山陽放送で社長を務め、4月9日に68歳で亡くなった桑田茂さんの四十九日に活躍を届けた。3位スタートだったリ・ハナ(19=韓国)が通算5アンダーで逆転初優勝を飾り、今季3勝目。アマチュアで初日首位だった川崎春花(18=大阪・大院大高)は3位となった。

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ホールアウトした小橋は、テレビ画面で最終組を見守った。首位に1打差の2位。結果を受け止めると「本当は優勝したかった。恩返しにはならなかったかもしれないけれど、1日目の後れを取り戻せたので、喜んでくれていると思います」と口にした。4月9日に「もう1人の父」と慕う桑田さんが死去。四十九日の節目を胸にラウンドした。

前日27日は降雨によるコース状態不良で中止。厳しい立場から必死に追い上げた。見せ場は後半に訪れたパー3の13番。ピン横20~30センチに寄せ、5つ目のバーディーを奪った。ボギーなしと安定感は抜群だった。

良い時も、悪い時も、見守り続けてくれたのが桑田さんだった。「いつも(結果を)報告する立場の私より先にラインが入って『惜しかったね』『ナイス』と連絡が来ました。それがなくなったので寂しいです」。死去直後の先月13~15日に行われたフンドーキンレディースでも2位。同じ順位だが、充実感は異なる。

「いつまでも落ち込んではいられない。上から見て喜んでもらいたい。前回は落としちゃっての2位で、今回は追い上げての2位。また優勝したいですよね」

次は、5年ぶりの優勝を天国に届ける。【松本航】