プロテスト受験中のアマチュア岩井千怜(ちさと、18=武蔵丘短期大1年)が午前組で回り、5アンダー、67の好スタートを切った。

インスタートの10番パー4で6メートルの上りフックラインを決めてバーディー発進し、12番からは3連続バーディー。折り返しの1番パー5も、残り95ヤードの第3打を52度のウエッジで4メートルにつけ、チャンスを決めた。「あと2つくらいは(バーディーパットが)入ったかも。ノーボギーは最近の目標にしていることろなので、うれしいです」と声を弾ませた。

午後組でプレー中の姉明愛(あきえ)との双子姉妹で埼玉栄高在学中から注目される。本来なら高校3年だった昨年に2人でプロテストを受験予定だったが、コロナ禍で今年に延期となり、5月に2次を突破。今大会は最終テスト(22~25日、茨城・静ヒルズCC)前最後のツアー出場になる。アマチュア優勝を飾れば、19年の古江彩佳のように最終テストを受けず、プロ転向できる。

その点について問われると「ツアーに出るときはいつも、お姉ちゃんと“優勝したいね”と話はします。でも、それはあくまで軽い感じで」と笑顔を交わした。5月初旬のパナソニックオープンは68で5位発進し、第2日に77をたたき、予選落ち。「初日に考えてなかったことを2日目は考えてしまった。パットなら“オーバーしたらどうしよう”とか、ショットなら“トップしたら”とか“ダフったら”とか。明日は、今日のように何も考えずに」と反省を生かしたい。

第30回を迎えたサントリー・レディースは、国内ツアーでジュニア育成に最も力を入れている大会の1つ。海外からのジュニア招待も積極的で後のメジャー優勝者を6人も輩出した。全米女子オープンを制した笹生優花もフィリピンから「ユウカ・サソウ」として、5度出場している。

自分が置かれた状況や、大会カラーを考えれば、ブレークするには願ってもない舞台だ。「今日はショットもブレていました。そこを修正できれば」。まずは予選通過、そして決勝2ラウンドの優勝争いへ、双子の妹が意欲を見せた。【加藤裕一】