今大会から約3カ月半ぶりに日本ツアーに復帰する渋野日向子(22=サントリー)は3バーディー、2ボギーの71で回り、通算1アンダー、46位で第1ラウンドを終えた。

渋野は「スコアのわりに納得のいくゴルフができたかなと思います」と振り返った。アイアンに関しては「自分の打ちたい距離が打てるようになってきた」と手応えをにじませ、パッティングについても「自分の打ち出したいところに打てる回数が増えてきている。明日以降でさらに合わせていきたい」と意気込んだ。

この日は序盤の2番で約6メートルを沈めて初バーディーを奪うと、パー3の5番ではピン左1・5メートルにつける絶妙なショットで2つ目のバーディー。ギャラリーを沸かせると、続く6番でも約5メートルの難しいパットを決めて連続バーディーとしてスコアを伸ばした。後半は「前半に入ってくれたようなパットが入らなかった」と1つ落としたが、米国遠征から帰国後2週間の自主隔離の影響でコースでの調整が開幕前日のみだったことを考えれば、十分にらしさを発揮できたラウンドだった。

有観客開催で詰めかけたギャラリーの視線を一身に浴びながらのプレー。出だしの1番ホールでは緊張していたといい「どうやってスイングしていいかわからないぐらいだったので、ちょっと緊張していました」と笑った。ラウンドを終えるまで続いたギャラリーの声援には感謝を口にし「久々にたくさんのお客さんの中でやったので楽しかったですし、拍手やナイスと言ってくれたり、すごくうれしかった。これこそゴルフだなというのはすごく感じました」と笑顔をみせた。

この日は東京オリンピック(五輪)代表の稲見萌寧(21=都築電気)と前回大会覇者で賞金ランキング1位の小祝さくら(23=ニトリ)と同組であったこともギャラリーを増やす要因になった。2人とはラウンド中も頻繁に会話を交わしており「日焼けがやばい、みたいな話とか。さくらちゃんは白いから本当に焼けてるの? みたいな」。明日以降へ向けては「ピンポジによっては攻めるところは攻めていけたらいいかなと思います」と力を込めた。【松尾幸之介】