5月下旬に産休から復帰していた横峯さくら(35=エプソン)が復帰後3大会目で初の予選通過を果たした。

横峯は2月4日に長男の桃琉(とうり)君を出産。5月27日開幕のリゾートトラスト・レディース(愛知・セントクリークGC)に主催者推薦で出場し、復帰していた。同大会、そして先週のニッポンハム・レディースは予選落ちとなっていたが、この日は27位から出て4バーディー、3ボギーの71で回り、通算3アンダー、141でホールアウト。35位で予選通過を果たした。

横峯は「そこを目指しているわけではないですが、率直にうれしかった。もっと高いところを目指していかないといけないけど、現状はこういうところ。しっかり通るということが自信にもつながると思うので、とりあえずホッとしました」と喜びを語った。

「いつも出だしでつまずくのが私の傾向で。産後は試合勘というのがあまりない中でのプレーになるので、試合の入り方は気をつけました」と今回は試合前の下準備に力を入れたという。

ヤーデージブックには「自分の注意する3点セット」としてショットやパッティング時の注意点を3つずつ書き入れ、疑問が生じた際に見直して集中力を高めた。

現在は国内のシード権はなく、主催社推薦や予選会への参加などで大会出場をつかむしかない。13日には埼玉県で行われた日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯の関東予選にも出場し、今大会の会場へと移動。今後は来週、そして再来週の大会も主催者推薦での出場が決まっており、「推薦をいただけたことで試合勘はつかめてくるのかなと思うので、感謝しかないです」と話した。

初日で首位に立った同じく産休明けの若林舞衣子(33=ヨネックス)については「すごいなと思います。私も、という刺激は受けていますね」と語った。13日にはかつて共に戦った宮里藍さん(36)も第1子妊娠を発表。インスタグラムを通じて祝福のメッセージを送り、宮里さんからも「いろいろ教えておくれー!」と返信されていた。横峯は「今まで切磋琢磨(せっさたくま)してやってきて、お互いママになって」と感慨深そうに話し「何て言うんですかね、すごくうれしいんですかね。すごくハッピーというか」と笑顔をみせた。

報道陣からアドバイスを問われると「そんなそんな、おこがましいです」としつつ「ストレスはあまり母体にも良くないと思うので、感じずに楽しく仕事もやってもらえたらいいと思いますね」と話した。

復帰後、初出場だったリゾートトラスト・レディースではキャディーを務める夫の森川陽太郎氏の両親が子どもの面倒を見ていたが、今週は自身の母親に預け、夫婦で大会に臨んでいる。最終ラウンドへ向けては

「18ホールで同じスイングができていないのが今の課題。しっかり自信を持って振ることができれば、上位や上も見えてくるのかなと思うので。1日でも早くそういうことができるようにしたいです」と力を込めた。【松尾幸之介】