女子ゴルフの渋野日向子(22=サントリー)が、米下部ツアー挑戦を表明した男子の石川遼と同様、下部ツアーからでも米ツアーに継続的に参戦したい意向を示した。

国内女子ツアー、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子に向けて開幕前日の23日、会場の宮城・利府GCでプロアマ戦出場後に会見した。かねて12月に行われる来季の米ツアー出場権をかけた予選会出場を明言。仮に予選会を通らなかった場合、石川のように下部ツアー参戦を考えているか問われ「そのつもりです。もし(予選会が)ダメだったとしたら、それ(下部ツアー)の選択肢はあります」と、はっきりと答えた。

続けて「すごく難しいところではあると思う。(下部ツアーは)全然違うとも聞くけど、それでも経験する価値はすごくあると思う。1番(の目標)はUSLPGAでしっかりと戦うことですけど、もし自分がこけてしまった場合の選択肢は全然ある」と話した。

米下部ツアーでは、自らキャディーバッグを担いで戦うこともあるといい「そうみたいですね。そういうのも含めて、いろいろと大変だとは思うけど、すごく人生において価値のあることだと思う。特にネガティブな思いはない」と、意志の強さを示した。

渋野はこれまで、何度も石川に随所にアドバイスをもらっていた。ショットの再現性を高める意識、100ヤード以内のアプローチを重視する現在のスタイルなど、石川の影響が大きい。「そういう選択をするだろうなというのは、前々から分かっていたというか。遼さんが目指しているところは米国で戦うこと。『PGAで戦いたい』とネットの記事などで拝見することがあったので。日本の女子だとステップアップツアー。本当に厳しいとは思うけど、それでもPGAで戦いたいという気持ちがあるからこその決断だと思う。本当にすごいと思いますし、尊敬でしかない」と、あらためて敬意を表した。

「海外で活躍されている日本人選手、松山(英樹)さんだったり、同世代の(畑岡)奈紗ちゃんだったり、年下だと笹生優花だったり。いろんな選手が米国で戦っている姿を見て、私も米国で戦いたいという気持ちになりましたし、今回の遼さんのコーンフェリー(下部ツアー)の予選会の話も、私ももっと頑張らないといけないし、米国への強い気持ちも増しました」

前週の住友生命レディース東海クラシックは今年最高の4位となった。今大会の目標については「いい感じできているとは思う。この感じを維持すること。やるべきことをしっかりやること。予選を通過すること。そこは頑張りたい」と語るにとどめた。それでも新たな発奮材料を得て、年末の大きな目標に向けては、一段と思いを強くした様子だった。【高田文太】