首位と2打差の6位から出た渋野日向子(22=サントリー)は、2バーディー、ボギーなしの70で回り、通算6アンダー、138の5位で最終日に臨むことになった。2つ伸ばしたが、2日連続のベストスコアで7つ伸ばして13アンダーとした、首位の西村優菜とは7打差に開いた。

出だしの1番パー4で、2・5メートルのバーディーパットがわずかに届かず、パー発進すると、その後も我慢の展開だった。スタートから7ホール連続パーで迎えた8番パー5で、ようやく最初のバーディー。グリーン手前左のラフから、アプローチを1メートル足らずに寄せて“お先”のバーディーを奪った。9番パー4は、15メートル超のバーディーパットを3メートルオーバーするピンチだったが、パーを拾い、歓声を浴びながら折り返した。

後半も、なかなか伸ばせない展開だったが、最終18番パー5で2つ目のバーディーを奪った。残り42ヤードからの第3打のアプローチを、1メートルに寄せて伸ばし、第1ラウンドに続き、最後までボギーはたたかなかった。

ホールアウト後は「今日は本当にパターが散々。距離感も合っていなかったし、チャンスを外してしまった。ちょっと悔いの残るラウンドだったかなと思う。パターでかなり損をしてしまった」と、淡々と振り返った。それでも「後半のアプローチは、自分ではよかったかなと思う。ウエッジを使い分けて打つところが多かったので。58度だけではなく、54度を使ったアプローチもあった。そういうところでも、ちゃんとパーセーブできたところだけは収穫」と話し、前を向いた。

順位こそ5位だが首位とは7打差で、2年ぶりの優勝は容易ではない状況となった。「もう、これだけねえ。2位とも5打差ありますからね。本当に(西村が)独走状態の感じ。とりあえず、今の位置よりも下げないように頑張りたい」と、今年初のトップ10入りを果たして4位となった、前週に続く上位フィニッシュを最低限の目標に掲げた。