昨年9月以来の国内ツアー出場となった小平智(32=Admiral)が、5バーディー、ノーボギーの66で首位に1打差の3位につけた。主戦場とする米ツアーのシード権を今夏に失い、来年1月開幕の米下部ツアーまでの限定で国内戦に復帰。9月中旬に帰国後、自主隔離した2週間のブランクも感じさせず、18年12月以来の8勝目を目指す。永野竜太郎と張棟圭が6アンダーの65で首位。石川遼は71で51位と出遅れた。

   ◇   ◇   ◇

約2年ぶりの国内ツアー優勝へ小平が上々のスタートを切った。インから出て10番でいきなりバーディーを奪うと、後半も勢いは衰えず、5番では7メートルのパットを沈めた。最終9番パー5でも2オンから楽々のバーディー締め。「ピンチというピンチもなかった。ショットが良かったですね」と納得の表情を浮かべた。

米PGAツアーの20-21年シーズン終了とともにシード権を喪失。来季は1月開始の米下部ツアー、コーンフェリーツアーに回るため、今大会から短い期間ながら日本ツアーに約1年ぶりの復帰。予選ラウンドは53歳の谷口徹、49歳の宮本勝昌の両ベテランと同組で「最後まで楽しく回れました。日本語を話しすぎてゴルフより疲れました」と笑った。2人の向上心にも刺激を受け、「負けてられないなと感じましたし、日本でも刺激をもらえるんだなと思いました」と語った。

9月中旬に帰国し、自宅で過ごした自主隔離期間中はクラブを握らず、フィジカルトレーニングのみで過ごした。不安も口にしていたが、そこは日本ツアー7勝、米ツアー1勝の実力者。「(練習ラウンドで)2日間ちゃんと練習したので。一発目としては上出来じゃないですか」。再び米国で輝く日を目指し、まずは国内の頂点を狙う。【松尾幸之介】