賞金ランク1位稲見萌寧(22=都築電気)と同2位古江彩佳(21=富士通)の賞金女王争いは、最終戦JLPGAツアー選手権リコー杯(25日開幕、宮崎CC)にもつれこむことが濃厚となった。

今大会で稲見が優勝し、古江が「単独6位以下」なら稲見戴冠が確定したが、最終日を前に稲見は首位と9打差25位に後退、優勝が厳しくなった。

稲見はこの日、2バーディー、2ボギーのパープレーで通算5アンダーにとどまった。「ショットがずっと良くなくて…。当たりが悪くてイメージが出ないんです。得意コースじゃない分、余計にそうなった」。18ホールで16度もパーオンに成功したが、ピンに絡む場面が少ない。大会前のプロアマ戦欠場の原因となった腰痛の影響も「違和感はあります」と否定しなかった。

一方の古江は7バーディー、2ボギーの66で通算7アンダー。スタート前の稲見との3打差を逆転し、12位に浮上した。「最初からショット、パットがかみ合ってくれた」。この日は稲見が大きく伸ばし、自分がたたけば“王手”をかけられる可能性もあった。前日19日はドライバーショットが不調で、パープレー。「悪すぎて“もういいや!”とあきらめた」とショット練習をしなかった。「めったにしない」という“サボり”が奏功した。

またコース入りする際、車内で大好きな浜崎あゆみの歌を流し、一緒に歌うルーティンを止めた。歌は流したが「今日は心の中だけで歌いました」。あの手この手の気分転換。この日も「ショット練習はしません」とパット、アプローチ練習だけで切り上げ、コースを後にした。