ゴルフ練習場の従業員と利用者のタッグで、初優勝を手にした。ウエストサイドゴルフ(福岡市西区)で働く斉藤崇四郎(38=セブンミリオン)と、利用者の三島繁文(56=ザ・クイーンズヒル)組が、7バーディー2ボギーの5アンダーで九州大会のチャンピオンに輝いた。これまで数回ペアを組んで大会に出場している2人の息の合ったプレーの成果だった。上位7チームが、関西大会決勝(開催日・会場未定)の出場権を得た。

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2人ともに大きく胸を張った。経験豊富な三島が「もう10年くらい、2人でペア組んでます。うまくかみあったね」と笑みを浮かべると、斉藤も「三島さんがしっかりしているので、自分はどんどん攻めました」と言葉を弾ませた。

出だしの1番ロングで、三島がいきなりイーグルチャンス。2打目を5Wでピン約3メートルにつけた。「決めきれませんでした。惜しかった」。最高のスタートとはならなかったが、バーディーでの発進に、2人がリズムに乗るのに時間はかからなかった。4番でひとつスコアを落としたが、5番で斉藤、8、9番は三島がバーディーを奪って3アンダーで前半を折り返した。インに入って、今度は斉藤が10番と12番でバーディー、15番で三島がバーディーを決めた。2人仲良く3バーディーずつをマークした。

11番でひとつスコアを落として迎えた12番。斉藤が5メートルのバーディーパットを沈めた。「新しいパターに替えたのがよかった」と新たな「相棒」の仕事ぶりに目を細めた。三島は「アイアンがよかった。バーディーチャンスはもっとあった」と、まだまだスコアが伸びた可能性を口にしていた。

斉藤は福岡市西区にある練習場「ウエストサイトゴルフ」の従業員で、そこに練習に訪れる三島。九州アマゴルフ決勝ラウンドでプレー経験のある2人の気心知れたゴルフが頂点を呼んだ。

「自分たちが言うのもおかしいですが、2人ともによく飛ぶ。ドライバーが安定している」。自信に満ちた三島の言葉は、関西大会決勝での躍進を予感させた。

○…荒木一洋(42=JGA)と組んで、唯一女子選手として参加した権藤未歩(44=西日本)は、83のスコアに自分のプレーを悔やんだ。「もったいないミスが多かった。アプローチが悪くて、パーが拾えなかった」。ここまで何度もプロテストにチャレンジしてきたが「最後のつもり」と今年にかけている。「この名門コースでバックからラウンドする機会がないので、いい勉強になると思って参加しました」。荒木は「足を引っ張ってしまいました」と唇をかみしめていた。

○…70歳の清弘順一(泉水原)が3度目のホールインワンを達成した。203ヤードの7番ショート。6Iで放ったショットがカップインした。「本当に会心の当たりだった。生涯初めてというくらいだった。まっすぐ飛んだとは思ったが、まさか入るとは」と興奮していた。この日は曲がったティーショットが木に当たってフェアウエーに転がったり、17メートルのロングパットが入ったりと「いろんなことが起こりました。これでスコアがよかったら、言うことなかったんですけどね」と10オーバーの32位タイの成績にも、笑みが絶えなかった。

<水口建二郎と組んで昨年に続く連覇を狙った立石勇は、1オーバーで連覇逃すも4位で関西大会へ>かみ合わなかった。バーディーチャンスは何度かあったけど決められなかった。でも我慢した方だと思います。

<主催>日刊スポーツ新聞西日本<後援>九州ゴルフ連盟、関西ゴルフ連盟<協賛>ブリヂストンスポーツ<協力>玄海ゴルフクラブ