ゴルフの世界アマチュアランク1位・中島啓太(21=日体大)が国内ツアー今季第4戦・中日クラウンズ(28日開幕、愛知・名古屋GC和合C)に出場する。4月10日終了のメジャー・マスターズからの帰国初戦へ、26日は練習ラウンドを実施。昨年予選落ちしたコース対策で通常のドライバー(1W)を封印し、実質2番ウッド(2W)にあたるミニ1Wを投入する。

総ヤーデージ6557ヤード、パー70の「和合」は距離こそ短いが、小さな砲台グリーンに象徴されるように、戦略性が高い。中島は「このコースを攻略したい。楽しみ。アンダーパーで回るのも難しいと思うけど、バーディーチャンスを増やしたい」と話した。コースマネジメントの肝になるのが、ミニドライバーだ。

ヘッド容量300 CCは、エースのステルスプラス(460 CC)の3分の2未満。ロフト角はエースの10・5度に対して実測11・7度、シャフトは44・75インチに対して43インチの短尺。「距離は1Wより約20ヤード落ち、このコースを攻めるにはちょうどいいキャリー」と言い、この日はパー3を除く14ホール中10ホールで使った。

飛びすぎず、飛ばなさすぎない。中島は1Wに加えて3Wも抜き、実質的に「ブラッシー」と呼ばれる2Wで2本の間の距離をカバー。4番アイアン以上5W以下の距離が出る飛び系アイアン1本も入れる。

初挑戦のマスターズは涙の予選落ちに終わった。「すごい悔しさを味わって、視野が広がった。例えば、コースの攻め方でいろんな部分が見えるようになりました」。昨年は不本意に終わった舞台を、戦略的に攻める。その先に、昨年9月パナソニックオープンに続く史上初のアマチュアによるツアー2勝目がある。【加藤裕一】