アマチュアの隅内(すみうち)雅人(17=茨城・水戸啓明高3年)が、日本人4人目の全英オープンのアマチュア出場へ、5バーディー、2ボギーの3アンダー、69でスタートした。今大会上位4人は全英オープン(7月14日開幕、英国・セントアンドルーズ)出場権が獲得できる。残り3日、全力で夢舞台に手を伸ばす。

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超フラットで樹木もない。スコットランドのリンクスを思わせるコースで、隅内がスコアを伸ばした。前半11番パー5は、残り60ヤードを58度のウエッジでピン前3メートルにつけて初バーディー。14番のボギーは、16番パー3で3メートルを決めて取り返す。後半は8番で8メートルを決めるなど3バーディー、1ボギーにまとめた。

ツアー出場4戦目で自己ベストの出だし。「初日が大事と思います。スタートダッシュはまずまずです」と喜んだ。

今年3月の全国高校選手権で優勝し、昨夏の同大会と12月のマッチプレー大会の合計ポイント1位となり、今大会出場を決めた。上位なら全英に出られると知って、タイガー・ウッズが優勝したセントアンドルーズ開催の08年全英を動画でチェック。「風も強くて、難しくて、想像もつきません」と苦笑いするが、ウッズの同大会全ショットも見ており、空想的でもイメージは膨らむ一方だ。

全英出場となれば、同大会の日本人アマでは78年倉本昌弘、96年倉本泰信、19年金谷拓実に次ぐ4人目。また「17歳263日」は、09年マスターズで石川遼が記録した「17歳204日」に次ぐメジャーで日本人2番目の年少記録になる。

昨年10月15日、日本オープン第2Rで「16歳356日」のツアー最年少ホールインワンを決めた。それから約7カ月。「ショット力が上がったと思います。グリーンを外すことも減ったし、パットも良くなった」。ツアー3戦目の前々週ダイヤモンド・カップは1Rで76の119位と出遅れながら、2Rに67を出して55位で予選を通過。伸び盛りの10代が、がむしゃらに夢を追いかける。

 

◆隅内雅人(すみうち・まさと)2004年(平16)10月24日、茨城生まれ。ゴルフは父洋明さんの影響で6歳から。18年日本ジュニア(12~14歳の部)3位、14歳になった同年のカシオ・ワールドでツアー初出場。6月の全英アマ出場予定で、卒業後は大学進学を予定。175センチ、80キロ。目標のプロはコリン・モリカワ。