木戸愛(32=フリー)が66をマーク、通算8アンダーと終了時点で7位に浮上した。

今大会前までの今季自己ベストスコアは4月フジサンケイ・クラシック2Rの68だったが、前日に67。「昨日に続いて、今日も」と2日連続のレコード更新を喜んだ。

QTランク50位の資格でツアー出場する今季、今大会終了後に大東建託いい部屋ネット・レディース(21日開幕)以降のツアー出場権を決めるメルセデス・ランクのリランキングがある。暫定37位でツアー出場に問題はないが、9月25日最終日のミヤギテレビ杯終了後の第2回リランキングもある。少しでもさらに上に…の思いは「はい! もちろんです」と語気を強めた。

新日本、UWFとクラシカルなスタイルで人気を集めた元プロレスラー木戸修氏(72)の長女として注目され、美脚、ショットの切れで脚光を浴びた木戸もプロ15年目。若手の台頭もあり19年には賞金シードを失った。

中堅プロ、いやベテランの域に入った現在だが、ゴルフにかける情熱に衰えはない。「父も言ってくれるんです。“今が1番いい時期だぞ”って」。プロレスの神様カール・ゴッチを師に確固たる実力を身につけながら、地味なスタイルから下積みが長かった父。その偉大さがわかるようになった木戸は父にねだって、00年の「木戸修のトレーディングカード」をもらい、ヤーデージブックにお守りに忍ばせている。

帯同キャディーはかつてプロテストに何度も挑んだ妹侑来(ゆきな)さんに任せているが、その侑来さんも現在、ゴルフと全く畑違いの仕事を探している。

「妹の存在はすごく心強いんですが、妹の進む道が決まれば全力で応援したいんです」。父のエール、妹の存在を力に替え、12年サマンサタバサ・レディース以来のツアー2勝目、3シーズンぶりのシード復帰へ。今大会トップ10に入れば、19年大東建託いい部屋ネット・レディース8位以来3年ぶり。復活の足がかりにしたい。