【エビアン(フランス)=近藤由美子】今季国内メルセデスランク1位の西郷真央(20=島津製作所)が連日の猛チャージで、首位に2打差の3位タイに食い込んだ。

9打差の15位で出て、9バーディー、2ボギーのベストスコア64で回り、通算15アンダー、269。最終18番はバーディー締めで、首位に並んでホールアウト。惜しくも優勝は逃したが、メジャーで躍進する姿をみせた。西村優菜と畑岡奈紗は11アンダーの15位。古江彩佳は10アンダーの19位で終えた。首位で出たブルック・ヘンダーソン(カナダ)が17アンダーで優勝した。

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最終18番はバーディー締め。西郷は15アンダーで、首位に並んでホールアウトした。すぐに練習場に直行。「最終ホールはロングホール。厳しいと思ったけど、何があるか分からない」。練習場内で座り込んで休憩を取った後、パット練習を開始。キャディーらと何度もスマートフォンで結果をチェックした。「ここまで頑張れた。そんなに悪い時間じゃなかった」。練習中は笑顔も時々こぼれた。ホールアウトから約40分後。近くのモニターで、2位に入ったシューベルトが16アンダーでホールアウトするのを確認した。

海外メジャー3戦目で自己最高位の3位。「いいプレーができたのかなと思う」と淡々と振り返った。

第2ラウンド(R)ではトラブルが続いた。移動で乗ったカートが関係者の送迎車に衝突するアクシデントが発生。ハーフを終えた時点で、グリーンの傾斜などポイントを書き込んだノートをトイレで紛失。2、3時間かけて新しいノートを作成した。「衝突は特に私の体自体、問題なく、精神的にビックリしたくらいですが、キャディーさんは体が良くない状態だった。2日間無理してかついでもらった。キャディーさんのためにも、自分が頑張らないといけないと思った」。決勝ラウンドへ、奮起の一因にもなった。

第3Rは65、最終Rは64と連日の猛チャージだった。「予選ラウンドのスコアを考えたら出来は良かった。予選2日間は2メートル前後の距離をかなり外している。もったいないミスを考えたら、まだまだ自分は粗削り。もっともっと上を目指せる。ここで終わることなく練習もトレーニングもやりたい」。優勝にはわずかに届かなかったが、すぐに前を見据えた。

8月4日の全英女子オープンに出場する。激闘から休む間もなく、今大会の翌25日には英国に移動。海外メジャー4戦目に向けて練習を始める。「まずは予選通過できるようにしたい。週末にかけてスコアを伸ばせるように頑張りたいです」と活躍を誓った。