石川遼(30=CASIO)が5バーディー、1ボギーの67で回り、4アンダーの好スコアでホールアウトした。ホールアウト時点で5位。6アンダーでホールアウトした、首位の吉田泰基と2打差につけている。

インコースから出て、10、11番を連続パーで通過すると、12番パー4の第2打を打ち終えた後に、雷雲接近により競技が中断。2時間30分後に再開されたが、「再開されて最初のアプローチが難しいショットだった」と、グリーン奥にわずかにこぼれたアプローチの第3打を、1.5メートルまでしか寄せきれなかった。パーパットを外し、ボギーが先行。「天気は回復したけど、ゴルフは怪しくなっていた」と、嫌な雰囲気を感じていたという。

その後、3ホール連続でパーを並べると、16番パー4で会心のドライバーショットを放った。同組の時松隆光、片岡尚之が、ティーショットにアイアンを選んだ、幅の狭いフェアウエーに対し「右に曲げるのは許容した」と、ドライバーを振り抜き、2人よりもはるか前方に飛ばした上に、しっかりと狭いフェアウエーもキープした。すると第2打を1メートル余りにピタリとつけて、最初のバーディーを奪い、流れ変えた。折り返しの18番パー4では、グリーン奥に6メートルこぼれたカラーから、ウエッジでチップインバーディー。勢いに乗って1、2番と3連続バーディーを奪った。8番でも伸ばし、19年最終戦の日本シリーズJTカップ以来、3年ぶりの優勝も視界に入る位置で第1ラウンドを終えた。

「今まで以上にドライバーや、長いクラブに自信を持って打つことができた」と、特にドライバーに対して抱いていた、一時の苦手意識はすっかり消えた様子だ。この日はパー3の4ホールを除いた14ホール中、11ホールでドライバーでティーショットを放った。フェアウエーを外すことも少なくなかったが、思い切りの良さが好スコアにつながった。第1ラウンドを振り返り「よかったと思う。だいぶスイングが落ち着いてきている証拠」と、多少の乱れも許せるなど精神面も充実。約1カ月半ぶりの国内男子ツアー再開を「すごい楽しみにしてきました」と、心待ちにしていたことを前日3日に話していた通りに、好スタートを切った。