宮里藍さん(37)が全英女子オープンの会場、英国・ミュアフィールドを訪れた。所属先のサントリーが大会スポンサーをしている関係もあり視察。「私の主催する『ジュニア大会宮里藍インビテーショナル』の上位5人はサントリーレディスの予選会出場権を獲得できます。インビテーショナルからサントリーレディス、サントリーレディスから全英女子という、ジュニアにも世界を目指せるチャンスのある「ドリームロード」を実際に現地で見て、今後さらに良いサポートに反映できればと考えています」と狙いを説明した。

一問一答は以下の通り。

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-これまでなかなか女性がプレーできなかったミュアフィールドで大会が開催されたことについてどのように感じたか。また、この伝統のあるコースを実際に見ての感想。

「最初に見た感想は、思っていたよりフラットだと感じました。ただその分感じる風の強さが、どのホールに行っても、ずっと同じ強さで、ラウンドの消費カロリーはなかなかだと思います。またクラブハウスに入れてもらったのですが、セントアンドルーズより古いクラブハウスと聞いて驚きました。そんな場所で大会を開催して貰えた事はとても感慨深いですし、選手の皆さんにとっても、女子ゴルフ界にとっても、素晴らしい事だと思います」

-初日の日本選手のプレーを見て、どのように感じたか。

「全員のプレーは見られていないですが、でもこれだけ多くの日本人選手がこの大舞台で戦っている事がうれしいですし、そしてそれぞれのコースマネージメントがちゃんとしているからこそ、初日の成績が良かったのではないかと個人的に思いました」

-宮里さんに憧れてゴルフを始めた世代が「黄金世代」「プラチナ世代」などの若手たちです。日本女子ゴルフの現在の若手の隆盛ぶりをどう見ていますか。ご自身のお気持ちと、現在の若手のどういった部分が秀でていると感じていますか

「私がやっていた時より、世界で戦う事がとても身近に感じている選手が多いのかな?という印象は受けています。また日本ツアーの4日間大会が増えた事により、メジャーで戦うプランや、スケジュールなどメンタルやスキルで物理的に強くなっている選手が増えたと感じています」

-古江さんが先週、スコットランド・オープンで勝利しました。古江さんの強さはどこにあると感じてられますか

「実際に一緒にプレーした事はないので、難しいですが。でもとにかく小柄を感じさせないプレーが印象的です。いつもフラットで、あまり感情的にならず、周りにも左右されず、淡々と自分のプレーを積み重ねる事が出来るメンタルの強さがあると思います。スキルとしては、セカンドの縦距離を合わす事が非常に上手いと思います。アメリカツアーでルーキーながら勝てる、という事は色んなことへの対応力もあるという事。これからも楽しみな選手の1人ですね!

-ジュニア育成に力を入れている宮里さん、日本の女子選手が海外で結果を出すにはどこか重要だと思われますか

「そこはもう既に少しずつ、結果に出てきていると思います。日本の試合もアメリカの試合も、変わらずに自分のプレーに集中出来る選手が増えていると思いますし、そういった選手が常に上位で勝ち始めるのは時間の問題かと思います」

-渋野選手、初日に「65」を出したポイントはどこにあると感じたか

「これより以前の試合を見てないので、流れは分かっていませんが、ティーショットがすごく安定していたように感じました。ライン出し、飛距離も素晴らしかったです。パッティングも迷いなくストローク出来ていた印象です。今シーズン、これまで積み重ねた時間があるからこそ、のスタートに感じました」

-ジュニア時代から見ていたアマチュア橋本選手がメジャーでプレーしているのを見て感じたこと、今後の下の世代に期待すること

「とても感慨深い瞬間でした。やはり15-17歳の間の伸びしろや、成長スピードの過程はとにかく凄いですし、同時に大事な時期だと改めて実感しています。

たった3年で、ここまでプレー出来る事はやはり本人の努力が1番ですが、今後インビテーショナルを続ける上で、そういった伸び代がある時期に、視野を少しでも広げてあげられたらと改めて思いました。私にとっても、今後のモチベーションに繋がる貴重な時間になりました。これからの選手にも、色んな角度から自分のゴルフを見つめられるスキルを持ってもらえたら、と思います」