久保勝美(59=高根カントリー倶楽部)が4アンダー、68で回り首位発進した。前半は6、7番で連続バーディーを奪い、後半も安定したゴルフを披露。鈴木亨(56)と手嶋多一(53)も4アンダーで首位に並んだ。昨年大会覇者の田村尚之は30位タイ、藤田寛之は43位タイで第1日を終えた。ファンケルクラシックは3年ぶりに有観客で開催され、大会は3日間で争われる。

6組目の久保は、最終18番の2メートルのパーパットを沈めると白い歯を見せた。5アンダー、1ボギーの68で暫定首位に立ち「攻めのイケイケではなく、安全に謙虚なゴルフができたおかげ。良い状態でティーとセカンドショットも打てた」と汗をぬぐった。

9月で60歳を迎えるベテランは、満身創痍(そうい)で臨んだ。3年前に自宅の草刈りに励みすぎて腰痛を発症。けがも重なり、身体能力を活性化させる「初動負荷トレーニング」を導入した。筋力だけに頼らないしなやかなスイングに変わり、徐々に確かな手応えをつかみつつある。

同大会は相性がよくトップ10入りの好成績を多数残す。「2位狙い」が口癖の59歳は、最終日まで「上位のドキドキ感を楽しみつつ、優勝争いしたい」と意気込みを示した。【峯岸佑樹】