昨年11月プロテスト合格のルーキー尾関彩美悠(あみゆ、19=フリー)が、ツアー初優勝に王手をかけた。プロ初イーグルに4バーディー、ノーボギーの66をマークし、通算11アンダー、133。3位から単独首位に浮上した。前週の日本女子プロ選手権では同学年、同期合格の川崎春花が優勝。刺激を受け、2週連続の「19歳優勝」に挑む。1打差2位に吉田優利(22)がつけた。
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強風が、尾関の背中を押した。477ヤードと短い15番パー5、残り180ヤード。フォローの中、6番アイアンの一振りがピン右奥6メートルへ。「ここはイーグル賞があったなあ。ここまでつけたし、取りたいなあ」。ほぼ真っすぐのラインを読み切り、一直線でイーグルパットを決めた。
「すごく大きかった。プロでイーグルは初めてです」。100万円の同賞は決勝ラウンドのみ…。残念な勘違いはあったが、昨年の日本女子アマ、プロテストはいずれもイーグルを決めて優勝、合格。吉兆の一撃にテンションは上がる。
初優勝への思いは、前週最終日から高まっている。自分が首位と6打差で迎えた日本女子プロ選手権最終日に、同学年の川崎が4打差逆転で優勝をさらった。「自分もいい位置だったのに。プレー中、リーダーボードを見て『いいなあ』と思ってました」-。
待望の、2度目の最終日最終組だ。6月12日のサントリー・レディースは3打差2位から74で8位。「次に最終日最終組になったら、絶対に優勝したいです」と誓った。「あの時は緊張して崩れたわけじゃなく、実力不足です」。今季16戦でトップ10は3度。平均ストローク71・9318は部門別ランクで35位相当。準備は整った。
台風襲来で大荒れムードの最終日。「構えても、風が来て嫌なら1回止める。自分の打つタイミングを大切にしたいです」。女優小芝風花似のルックスに、小祝さくらのような癒やし。見た目でわからぬ勝ち気さを胸に、尾関がコースに立つ。【加藤裕一】
◆尾関彩美悠(おぜき・あみゆ)2003年(平15)6月16日、岡山県倉敷市生まれ。ゴルフは7歳から。岡山県作陽高2年の20年にナショナルチーム入り。昨年6月に日本女子アマ優勝、同年11月の21年度プロテストでトップ合格。今季は昨年QT58位でツアー出場権を得て、リランキング28位。158センチ、50キロ。趣味は寝ること。師匠は祖父尾関惇美と父美成。

