アマチュア優勝を飾った蝉川泰果(たいが、21=東北福祉大4年)の父佳明さん(61)は、息子を絶叫で出迎えた。蝉川が中島とハグした直後に「泰果! 泰果!」と叫びながら、抱きついた。

来季からのプロ転向に向け、11月にセカンドQTを山口・下関で受ける準備を進めていたが、その必要がなくなった。「これでパーッと道が開けました」。

蝉川が生まれた時「海外でも通用するよう、英語名を」とジョージ、ポールなどを考えたが、うまくハマる漢字が思い浮かばず、自身がゴルフ好きだったことで、タイガー・ウッズと重なる「たいが」を発案。自分の父に「泰果」という漢字を薦められた。

「最初はゴルフさせるつもりなかったんですが、1歳でいちびって(冗談半分で)プラスチックのクラブを渡したら、これが上手に打ちよるもんで」。大阪・興国高卒業までは練習場に送り迎えし、手厚くサポート。「泰果にべったりやったせいで、僕の友だちがおらんようになった」と冗談を飛ばし、大喜びだった。