国内女子ゴルフツアーの最高峰、日本女子オープンで国内メジャーに初出場する馬場咲希(17=代々木高2年)が、開幕前日の28日、会場の千葉・紫CCすみれCで、インコースの9ホールを回るなどして最終調整を行った。

8月の全米女子アマチュア選手権では、服部道子以来、日本人37年ぶり2人目の優勝を果たした。だが凱旋(がいせん)試合となった2週間前の住友生命レディース東海クラシックは、日米4試合目となるプロの試合で初の予選落ち。それだけに「今週の目標は4日間、しっかりと戦うことだけ」と、まずは決勝ラウンド進出に全力で挑む決意だ。

ただ、175センチの長身から270ヤードにも達する、ドライバーショットが武器の大器に寄せられる期待は大きい。予選落ち後、前週は元世界ランキング1位・宮里藍さんの名を冠したイベントに参加。「日本女子オープンで優勝した時の気持ちの持ち方とかを聞いて勉強になりました」。さらに服部道子とは前日27日に会って話を聞いたという。

宮里さんが東北高3年時の03年に、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子でアマチュア優勝を果たして以降、服部は全米女子アマチュア選手権で日本人初優勝を果たした後、ともに大フィーバーが起きた。現在の馬場と通じる状況だが、服部から言われた「今の状況に惑わされないようにしようね」という言葉が胸に刺さった。レジェンドたちが気にかけ、金言を送ることこそ、潜在能力の高さの証明だ。

今大会最終日を、馬場は17歳160日で迎える。優勝となれば、55回目を迎える今大会としても、国内メジャー4大会を通じても、従来の最年少優勝記録、16年日本女子オープンの畑岡奈紗の17歳263日を上回ることになる。「伝統ある大会に、出場させていただけることがうれしい。全部が私には大切」。国内最高峰の舞台で経験する全てを、ゴルフ人生に生かしていくつもりだ。