小祝さくら(24=ニトリ)が5バーディー、1ボギーの68で回り、4アンダーでホールアウトした。ホールアウト時点で単独首位。69でホールアウトしたテレサ・ルー(台湾)、前半をラウンド中の森田遥の2人が、3アンダーで2位につけている。

インコースの前半は、13番パー4で第2打を1メートルにつけてバーディーを先行させた。直後の14番パー4は第2打をバンカーに入れてボギーとしたが、15番パー3でバウンスバック。ティーショットを4メートルにつけて伸ばした。

後半も幸先よく、1番パー4で10メートルのパットを沈めて3つ目のバーディーを奪った。さらに5番パー4は第2打を3メートル、8番パー3はティーショットを5メートルにつけてバーディーを重ねた。

ホールアウト後は「ティーショットが安定していたのが大きかった。パットも、けっこういい感じで、グリーンが速くてタッチが難しい中でよかった。満足度は100点満点中で90点」と、納得の表情で振り返った。

国内女子ツアー最高峰の今大会は、20年が原英莉花、昨年が勝みなみと、同じ98年度生まれの「黄金世代」が立て続けに勝っている。特に20年は2位と、最後まで原と争った。「おととしの英莉花ちゃんの時は、間近で一緒にプレーして、優勝争いをしていた。本当にメジャーを勝つというのは、すごいことですし、自分もいつかは取りたいという気持ちは強くなりました」。通算7勝を挙げているが、これまでは国内メジャーには縁がなかった。今大会が国内メジャーという意識は「何も考えないようにやっていた」というが、好発進に本音も漏れた。

最近は、3週間前の日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯を川崎春花、2週間前の住友生命レディース東海クラシックを尾関彩美悠と、19歳の新人が制した。今大会には、8月の全米女子アマチュア選手権を制した17歳の馬場咲希も出場し、注目を集めている。小祝は「10代とか、若くて勢いのある子が多いですよね。自分も、年齢的にけっこう上な気がしてきました」と、自身も若い部類であることを忘れそうになるほど、勢いのある選手が次々と出てきたと感じる。肉体面などでの以前との違いと問われると「ラウンド後の疲労感とか。傷の治りも遅くなりました」と、少し困った表情を見せながら話した。

まだラウンド中の選手も多いが、上位発進は間違いない状況。第2ラウンド以降に向けては「まずはティーショット。ティーショットを、どれだけフェアウエーに置けるかが勝負になってくる」と、持ち前の精度の高いショットに磨きをかけ、わずかに2位に敗れた20年を上回る悲願を目指していく。