6月30日から7月3日まで行われたゴルフの国内女子ツアー、資生堂レディースでツアー3勝目を挙げ、生涯獲得賞金3億円超えを果たした青木瀬令奈(29=フリー)が、今季活躍の裏にあった衝撃事実を明かした。

8日、茨城・茨城GCで行われたゼクシオドリームカップのプロアマ戦に出場。ホールアウト後、今季を振り返り「今年は、今まで気分転換に取り入れていたものをすべてやめて、ゴルフに集中した」と話した。

やめたものの内容がすごかった。気分転換に読んでいたマンガをやめ、美容院に行くのをやめ、髪の毛は自分で切った。

日焼け止めもやめ、ネイルもやめ、大好きだった宝塚の観劇もやめた。「髪の毛は、後ろに束ねるだけなので、伸びてきたら自分で切った。日焼け止めは1回も塗っていません。ネイルもなしで、ツメはラウンド中、流れが悪いときに切りました」という。

また、休みもとらず、試合前後には会場近くのゴルフ場を予約し、必ずラウンドしたという。「今年はいままでで一番ラウンドした」とゴルフ漬けだった1年を振り返った。

シーズン前、これまでの自分を振り返り「気持ち的には自分で甘さを捨てて、どちらか選択するとしたら、あえて苦しい選択をすることを1年間やり続けた」。一見華やかなイメージの青木が、修行僧のような“苦行”に取り組んだ。

シーズン中はざんげノートを毎日つけ、これまではポジティブな要素を書き記していたものを、あえて悔しさを書き込むことでゴルフに向き合ったという。それが、今季キャリアハイの成績を残すことにつながった。

「1勝は挙げられたが、その後の4カ月でトップ10が1回。そこに何が足りなかったのかを、ひたすら追い続けていきたい」と、今季最終戦のツアー選手権リコー杯翌日から練習を始めた。「休みはゼロ。お正月の三が日もトレーニングを入れるかも」と笑う。

来年は30歳になる青木だが、ゴルフへの貪欲さは年々強くなる。「来年は1勝目を夏までにできるように。そして複数回優勝できるように」としっかり目標を掲げて日々ゴルフに取り組む。【桝田朗】