元世界ランキング1位の申ジエ(34=韓国)が逃げ切りで国内女子ツアー開幕戦を制した。単独首位で出て3バーディー、2ボギーの71で回り、通算10アンダーの278だった。2位に7アンダーで上田桃子と稲見萌寧が入った。

申ジエは21年7月の大東建託・いい部屋ネットレディース以来、約1年8カ月ぶりV。日本ツアー会員として27勝目、米ツアーを兼ねたものなどを含めると日本で29勝目。国内外含めると通算63勝目を挙げた。

昨年開幕戦を終えた後、慢性的な痛みを抱えていた両肘を手術。4月末のパナソニック・オープンから復帰も昨季は未勝利で、優勝記録は14年から8年連続でストップした。「自分のプレーに余裕がなかったですが、最善を尽くしたし、そういったプレーでもっと自分の先が見えた」と前だけを見てきた。

今オフは「後輩たちにも負けないように」と練習やトレーニングをたくさん積んだ。2月にオーストラリアツアーのVICオープンで優勝。日本ツアー開幕戦に向けて弾みをつけた。

同学年で同じ韓国出身のイ・ボミが今季限りでの日本ツアー引退を発表した。「『私の力まであげるから現役で頑張ってほしい』という応援のメッセージをもらいました。私は頑張る立場」と仲間の思いを受け止め、さらに発奮。優勝をつかんだ。