プロ8年目の山内日菜子(26=ライク)がツアー初優勝を飾った。首位と1打差の2位からスタート。出だしで2連続ボギーとつまずきながら、4バーディーを奪って70をマークした。終盤にトップに立つと、通算10アンダー、206で2位比嘉真美子(29)を1打差で振り切った。

最終18番でパーパットを決めると、山内は両手を上げて喜んだ。キャップのつばに触れ、うつむきながら涙ぐんだ。悲願の初優勝。表彰式ではスポンサーやコース、ボランティア、ファンらに感謝を伝えると後は言葉にならなかった。両手で顔を覆い、再び涙した。「地元でのアクサ・レディースで優勝できてうれしいです」と喜びを振り絞った。

ラウンドの合間には「ひなちゃん頑張れ」の声援が飛び交った。宮崎市出身で、会場には自宅から通った。小学生の頃からプレーする自分の「庭」でのびのびとプレー。2番から連続でボギーをたたいたものの、地元の温かい声援に後押しされて立ち直った。

6番パー4でこの日最初のバーディーを奪うと、後半は3つのバーディーを量産。首位発進した川崎春花がスコアを落とす中、16番でバーディーを奪って逆転した。

前日には「明日も最終組を楽しめたらいいなと思う。楽しんだ結果、優勝がついてきてくれたらうれしい」と口にしていた。その言葉を実現させ、ツアー初優勝。桜咲く地元で錦を飾った。

◆山内日菜子(やまうち・ひなこ)1996年(平8)4月22日、宮崎県生まれ。山梨学院大中退。9歳からゴルフを始める。16年7月にプロテスト合格。17年に下部ステップアップツアーの「ハナサカ・レディース・ヤンマー・トーナメント」優勝。スポーツ歴は水泳、趣味は映画観賞。162センチ、60キロ。