前週のアクサ・レディースで「下克上V」した山内日菜子(26=ライク)が晴れて「シード選手」として国内女子ツアー第5戦、ヤマハ・レディース葛城(30日開幕、静岡・葛城GC)に出場する。

29日の会見では「気楽に、今まで以上にゴルフを楽しめそう」と、前週までとは正反対の思いを口にした。

前週の大会前の時点ではQT(クオリファイング・トーナメント)ランキング181位。レギュラーツアーは主催者推薦がなければ出場できず、下部のステップアップツアーが主戦場だった。当然、ゴルフを楽しむ余裕などなく「どの(レギュラーツアーの)試合に出られるか分からない」と常に危機感を抱いていた。

主催者推薦で出場した地元・宮崎の大会で初優勝したことで、人生も一発逆転した。優勝賞金はシード権のなかった過去の6年間のプロ生活で得た賞金とほぼ同じ1800万円を獲得。翌週以降のツアー出場権も得て「優勝の実感はだいぶ湧いてきたし、いまだに浮ついたところがある」と満面の笑みを浮かべた。

シード権を得て、目標は今後の全試合に出場すること。一番の楽しみは夏場に4大会が予定されている北海道に行くことだ。「イクラが大好きなので、乗せ放題のところに行きたい」。前週までとは一変したメンタルで臨む今大会。「まずは予選をクリアして、土日は思う存分楽しみたい」と「下克上V」の勢いを持続させる。