地元北海道出身の若手、宮沢美咲(20)がツアー初制覇に手が届くところまできた。
2位で出て4バーディー、1ダブルボギーの70で回り、通算9アンダーとして首位小祝さくらを2打差で追走。前夜にアクションゲームで気分転換するゲーマーが、現実空間でも暴れまくる。3位菊地絵理香も含めた上位3人はいずれも北海道出身。初日から同じ組でラウンドした道産子トリオが、最終日も最終組で回ることになった。
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7番パー4で痛恨のダブルボギーを喫した宮沢に、ギャラリーから、そしてキャリングボード(速報板)を持つボランティアスタッフからも励ましが飛んだ。ニコニコと会釈した宮沢は、「みんなが笑顔で声を掛けてくれるから、自分も笑っちゃうんです」。
天真らんまんなスマイルを輝かせ、9番パー4では残り110ヤードの第2打を2メートルにつけてバーディーを奪うなど鮮やかに巻き返した。
優勝争いの緊張感も、大好きなゲームで解きほぐす。「いつも帰ったら、練習終わってご飯を食べてお風呂に入って、それ以外はゲームです」。最近ハマっているのは「スプラトゥーン」というアクションゲーム。ゲーム仲間である中学時代の同級生と電話をしながら、第3ラウンド前夜も3時間ほど興じた。
そのゲーム仲間は地元テレビ局のカメラ助手。この週末は仕事としてゴルフ会場に入り、最終組を追いかけることになっていた。スタート前には「頑張って」と声を懸けられ、「せっかく撮ってもらえるなら、頑張って格好いいところを見せないと」。仮想空間だけでなく、現実の世界でも奮闘した。
初日から同じ組で回ってきた、同郷の先輩にあたる小祝さくら、菊地絵理香と最終日も最終組で回る。同一組が4日間回ることは極めて異例のことだ。プロとして過去20試合で、1桁順位に入ったことはまだ1度もない宮沢にとって、自身がプロツアーで最終組最終組に入るのは初めてのこと。
注目度に比例して緊張感も高まる中で、「優勝はしたいけれど、周りのことを気にせず自分のことを考えていければ。そっちの方がスコアが伸びるような気がするので」。自分のゴルフに集中し、いつものように最後まで笑顔で戦い抜く。【奥岡幹浩】

