ツアー未勝利でプロ8年目の蛭田みな美(26=ユアサ商事)が、レギュラーツアーでは初めて、最終日を首位で迎えることになった。
最終日を最終組で回るのも、3位から出て最終的に9位だった20年9月のゴルフ5レディース、2位から出て最終的に17位だった22年10月の富士通レディースに次いで3度目となった。首位と3打差の3位から出て、6バーディー、2ボギーの68と4つ伸ばして回り、通算10アンダー、134。首位から出て1つ伸ばした西郷真央と並んだ。
5番パー3でボギーが先行する嫌な流れだったが、盛り返した。特に1つ伸ばして14番を終えたところから始まった、雷雲接近による45分間の中断後は、残り4ホールで3バーディーの猛チャージ。蛭田は「中断中に姉からLINE(ライン)が入って、これから飼おうとしている猫の動画が送られてきて癒やされました。そこから3バーディーですからね。『神の中断』です」と、持ち前のおっとりとした口調と笑顔で、中断後に良い流れとなった舞台裏を明かした。特に16番パー4で奪ったチップインバーディーは「2バウンドぐらいで入りました。カップに入っていなかったら、大きくオーバーしていたと思います」と、10ヤードの距離を決めきり、最終日への勢いも感じている。
プロ8年目で「1番いい」という今季は、年間を通じた活躍度を示すメルセデス・ランキングでも37位につけるなど、来季のシード権も見えてくる順位だ。昨季は230ヤードだったドライバーをはじめ、主立ったクラブの平均飛距離が、オフのトレーニングなどで10~15ヤード伸びたことで、スコアづくり、マネジメントの幅が広がった。プロでは18年に下部のステップアップ・ツアーで1勝しているが、レギュラーツアーでは未経験。「今日はパットが入りきっていなかったので、それが入ってくれたらうれしい」。悲願の初優勝を果たす準備は万端。終始、おっとりとした口調で笑顔を絶やさなかった蛭田は、静かに闘志を燃やしていた。

