3打差首位から出た杉浦悠太(22=日大)がツアー史上7人目となるアマチュア優勝に王手をかけた。5バーディー、3ボギーの69で回り、通算12アンダーの201で首位を堅持した。風速11メートルの中、攻めのゴルフを展開し、気持ちで負けなかった。賞金ランキングトップの中島啓太は5打差3位、松山英樹は7打差4位から逆転を狙う。
最初から攻めた。3打差首位から出た第3ラウンド(R)。杉浦は1番パー4の第1打でドライバーを握った。風速11メートルの悪条件も「どうせ曲げるなら振り切っていこう」と迷いはない。放たれた球はフェアウエーど真ん中を捉える。第2打を2メートルに寄せてバーディーを奪った。
前日17日の第2Rの反省をいかした。強風もあり、1番の第1打で3番ウッドを選択。守りの気持ちが響いたか、右の林付近に曲げ、ダブルボギーと最悪のスタートを切った。同じ過ちは繰り返さない。強気にドライバーを選んだ1番から勢いをつけて前半だけで4つのバーディーを奪い、後続に4打差をつけ、がっちり首位を守った。
この日は父の博倫さん(49)が自宅のある愛知から急きょ会場に駆けつけた。当初は最終日だけの予定だったが「まさかこの結果になるとは…松山くんと同組かも」と、飛行機のチケットを確保した。「プレッシャーに強い。悪条件の中での伸ばし合いに強い」と博倫さん。4歳からゴルフを教えてもらった父の存在が励みになったことは間違いない。
4打差首位で迎える最終日は賞金ランクトップを走る中島と回る。1歳上でナショナルチームで苦楽をともにした間柄。21年9月に史上5人目のアマ優勝を経験した“先輩”でもある。「尊敬する存在」と話すが「すごく楽しみ」と臆することはない。強風の悪条件の中、3日間ただ1人、60台の好スコアをマークする。最終日もその流れを失うつもりはない。
今大会は50回目。過去にはウッズ(米国)やバレステロス(スペイン)らレジェンドも制した伝統ある大会だ。大会初、史上7人目のアマチュア優勝へ。「長い18ホールも楽しみたい」。日大4年生が歴史に名を刻む。【村山玄】
○…賞金ランキング首位を走る中島は、トップに立つ杉浦とのラウンドを心待ちにした。アマチュア時代のナショナルチームの1年後輩で「明るくて楽しい人です」。後輩の中では珍しく、さん付けではなく「けいた君」と呼ばれるという。最終日で逆転し、さん付けを要求するかと思いきや「ずっと君付けでいいです」。5打差で追いかける展開だが、「勝つつもりでがんばりたいです」と先輩の意地を見せるつもりだ。

