男子ツアーを統括する日本ゴルフツアー機構(JGTO)の青木功会長(81)が4日、都内で退任会見に臨み「8年間、力の限り働いてまいりましたので、悔いはない。今後は陰ながら男子ゴルフを応援したい」とあいさつした。1日に今月限りでの退任が発表されていた。

前会長で元NHK会長の海老沢勝二氏の後任として16年に就任。4期8年にわたって会長を務めた。今月中の定時社員総会で正式に退く。後任は総会と理事会を経て決まる。

退任を決めた時期については「去年から、『来年はもうやめる』と選手たちにも伝えていた」と明かした。任期中には新型コロナウイルスの対応などに追われた。「支えてくれた理事やスタッフのおかげでなんとか乗り越えられた」と感謝した。

ツアー史上初となる永久シード保持者の会長として人気低迷からの脱却を期待されたが、今季は昨季から3試合減、史上最少23試合となった。「増えなかったことは自分自身も悔しい。増えそうかなと思ったときに、コロナなどの悪循環がきた。本当に悔しい」と本音も漏れた。

試合数は増えなかったものの、欧米やアジアのツアーと連携を深めたことで「選手たちが国際的に活躍する機会を増やせた」。昨季は23歳の中島啓太が賞金王を獲得。同世代の蝉川泰果が2位に入るなど若手も台頭。「ゴルフツアーの主役は選手。彼らがなお一層盛り上げてくれると思う」と期待した。【奥岡幹浩】