国内男子ゴルフで前年賞金ランキング2位の蝉川泰果(23=アース製薬)が開幕前日の27日、ちょっぴり控えめに意気込んだ。国内ツアー初戦となる東建ホームメイト・カップ(三重・東建多度CC名古屋)の会場で取材対応。ツアー本格参戦2年目の今季は、海外での活躍も期待される。ゴルフの調子はいまいちと明かしつつ、遠慮気味に意欲を口にした。

プロアマ戦を終えてクラブハウスに戻ってきた蝉川は、苦笑いを浮かべた。「なかなか大変だった。ミスしまくりだったんで、すごく恥ずかしかった」。この日からグリップを変えたというパットは安定せず、アイアンショットもイメージとのずれが大きかった。「修正したいポイントはそのあたり。しっかり調整して、開幕戦から上位を狙っていきたい。良い結果で終われるようにはしたい」。優勝という言葉は口にせず、控えめに健闘を誓った。

現在の調子について「微妙」と表現する。今季はすでに海外で4試合を消化。1月の米ツアー、ソニー・オープンは4位で最終日を迎えたが、30位に転落した。その後も3月上旬のプエルトリコ・オープンまで上位争いに絡めなかった。「苦しい4試合になったけれど、アプローチなどで少し成長できている部分はある」と自己評価する。

国内ツアーフル参戦1年目の昨季は、日本シリーズJTカップなど2勝を挙げて賞金ランキング2位と活躍。歴代最多となる年間23イーグルを挙げるなど、積極果敢なプレーが光った。2年目を迎え、さらに上を狙う気持ちは当然持っているが、そうした結果を周囲から求められているとも感じている。「去年と同じようにプレッシャーはかかるかな」。明るい口ぶりで、さらりと吐露する。

今年の目標を「海外1勝と国内賞金王。そのため国内で複数優勝したい」と掲げる。「今の調子では、そこを考えるには早いかなと思うけれど、毎日を大切に頑張りたい」。しっかり足もとを見詰め、視線を上げていく。【奥岡幹浩】