岩井明愛(あきえ、23=Honda)が、米挑戦1年目で待望のツアー初勝利を飾った。首位から6バーディー、ノーボギーの66で回り、通算24アンダーの264で逃げ切った。双子の妹千怜(ちさと)が5月に初勝利を挙げており、米ツアー史上で姉妹優勝は4組目、双子Vは日本ツアーに続いて初の快挙となった。今季第21戦を終え、5人目の優勝となった日本勢は黄金時代の幕開けを告げた。
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岩井ツインズが日本に続き、米ツアーでも双子優勝を成し遂げた。いずれも史上初の快挙だが、日本では22、23年にまたがった2人の優勝が、米ツアーでは1年目で記録。同一年、しかも新人イヤーでの達成は今後、永遠に生まれない金字塔かもしれない。
妹千怜の優勝から3カ月遅れで、悲願を達成した姉明愛は号泣した。
「すごい途中…きつかったんですけど、本当に自分に勝てたのがうれしい。最後まで集中し、自分に打ち勝った気がした」
ウイニングパットを6個目のバーディーで飾り、2位に4打差の完勝。5月のリビエラマヤ・オープンで初勝利していた千怜に一時は1打差に迫られたが、最後は姉が優勝、5打差3位に妹。岩井ツインズの強さを世界に示した。
「いい関係性で、お互いを高め合える存在。千怜が既に1勝し、正直少し焦りがあって、早く1勝したい思いがあった。(これで)追いついたのか分からないけど、LPGA(米ツアー)をもっと盛り上げていきたい。2人で一緒になって勝ち続けていきたい」
明愛が明かすように、日本でのプロ初優勝や勝利数など、主立った成績は千怜が先で上。それでも姉はすぐに妹を追いかけ、最強のライバル、最高の味方だ。
ともに名門・埼玉栄で頭角を現した。性格は姉が少し大ざっぱで、妹がきちょうめんと違うが、ピンを果敢に狙う積極性は同じ。
ただ、抜群の運動神経を持つ明愛は、球筋を打ち分けられる正確なショットを武器に、パーオン率は全体12位の約73%。本人いわく“ガシガシ攻める”ゴルフで優勝し、今季の年間ポイントランクでも妹の12位に対して14位と急接近した。明愛は改めて、試合に同行してくれた両親ら家族に感謝した。
「最高ですね。自分だけじゃなくて、チームみんなで取った優勝。記念になる日だなと思う」
日本勢の今季優勝は5人目。参戦2年目の西郷真央をのぞけば、山下美夢有や岩井ツインズら全員が新人だ。渋野日向子ら黄金世代を含め、13人がプレーする日本勢を中心に、米ツアーは展開されていく。
◆女子ツアーの姉妹優勝 日本ツアーでは福嶋晃子と浩子姉妹、堀奈津佳と琴音姉妹、岩井明愛と千怜姉妹の3組がおり、双子Vは岩井姉妹だけ。米ツアーではアニカとシャーロッタのソレンスタム姉妹(スウェーデン)、モリヤとアリヤのジュタヌガーン姉妹(タイ)、ジェシカとネリーのコルダ姉妹、そして岩井姉妹で4組目。双子優勝は米ツアーでも史上初となる。
◆ポートランド・クラシック 1972年に創設された米女子ツアーの大会で今年で53回目。オレゴン州ポートランドで開催され、メジャー大会以外では最も歴史がある。日本勢の優勝は86年に岡本綾子、10年に宮里藍、12年に宮里美香が飾り、岩井明で4人目

