【タンパベイ(米フロリダ州)17日=木村有三】石川遼(17=パナソニック)が公式会見で進化した英語力を披露した。米ツアー2戦目となるトランジションズ選手権(19日開幕、イニスブルック・リゾート)前の会見で「I

 miss

 American

 hamburgers(アメリカのハンバーガーが恋しかった)」と話し、地元記者の笑いを取った。「ハロー

 アメリカ!」と切り出した4週前の米デビュー戦前より1分長い、約2分間のスピーチで米ツアーへの意気込みをアピール。プレーでも改造スイングを武器に、実力を見せつける。

 ノーザントラスト・オープンに続き、2試合連続で招かれた公式会見。石川は「ハロー、アゲイン(またお会いしましたね)」と切り出した。カトリックの祭日とあって「ハッピー

 セントパトリックスデー!」。さらに「(帰国していた)この2週間はアメリカのハンバーガーが恋しかった」とジョークまじりに訴えかけて、笑いを取った。

 英語スピーチの締めは「ここのクラブハウスのハンバーガーは、デリシャス!」。報道陣は前回の半分以下の約40人に減ったが、石川は現地メディアのハートを、再びがっちりとつかんだ。地元タンパトリビューン紙のミック・エリオット記者も「日本で今田竜二より人気あるのが分かったよ。とても楽しい子だね」と笑った。

 ノーザントラスト・オープンでは、いきなり「ハロー、アメリカ」とあいさつ。「皆さん、僕の名前を繰り返してください。リョウ!」と半ば強制し、会場を爆笑の渦に包んだ。しかし、スピーチ時間は1分足らず。今回は約2分間にも及んだ。前夜に英文で「伝えたいこと」を関係者とともに熟考。渡米後は地元紙を読み、文法も勉強した。

 ゴルフとともに英語力もめざましく成長している。07年7月から英会話CDを聞き流す英語教材「スピードラーニング」(エスプリライン社)を使用。昨年10月から大人向けコースに昇格。「かなり速いペースです。現在、石川選手が使っている巻は米国滞在を想定した会話です」とエスプリライン社の担当者は話す。期末テストも「英語は納得のいく点数を取れました」(石川)。米ツアーへかける情熱が英語力の進歩に拍車をかけている。

 スイング改造中で不安視されたゴルフも、調子は徐々に上向いてきた。「どんな状態でもスコアは出していかないと」。米デビュー戦では2度しか回れなかったコースを、今回は5日連続でラウンドしてしっかり把握した。「メンバーみたいに回れて、余裕もできたし自信にもなった」。臨戦態勢は整ってきた。