常翔学園(大阪第3)が“下克上”で5大会ぶりの日本一をつかむ。全国高校ラグビーは今日27日に開幕する。注目校を紹介する「夢へトライ」の最終回。36度目出場(大工大時代含む)で初のノーシードになった同校は、明日28日の初戦で22大会連続出場の常連校・仙台育英(宮城)と対戦する。野上友一監督(59)は「春からだいぶ伸びた」とチームを評価。無印から虎視眈々(たんたん)と頂点を目指す。

 かつて大工大と聞くだけで、全国のラガーが震え上がった。常翔学園に校名変更後も12年大会で全国制覇を達成。過去35回の出場で優勝5回、準優勝2回、4強13回。輝かしい実績を持つが、シード制が採用された大会でノーシードになるのは史上初めて。明日28日の1回戦・仙台育英戦からの登場となり、SO高桑基生(3年)は「試合数が多くなるけれどその方がチーム力が伸びる。目標は全国優勝です」と言い切った。

 春の近畿大会では京都成章に大敗(7●50)し、5月の高校総体でも東海大仰星に敗戦(21●43)。そこから努力を積み重ね、はい上がってきた。野上監督は「一生懸命やってきたからこそ、力を出せるチームになっている。後は弱気にならんようにすることやね」と期待する。その言葉通り、17日の練習試合では優勝候補の京都成章に33-22で雪辱。“下克上”への機運は高まりつつある。

 多くの名選手を輩出してきたが、今季は無印らしく、高校日本代表候補はプロップ奥野翔太(3年)だけ。それでも同じプロップの長岡幸輝(3年)は「逆に注目されていいです。FWは小さいけれど、日本一になりたい」。侮れない存在であることは、間違いなさそうだ。【益子浩一】