伊調馨に対するパワハラ告発騒動で栄和人強化本部長(57)が心身衰弱で休養する中、日本は4連覇に王手をかけた。スウェーデンに10-0、カナダと米国をともに8-2と下して3連勝。A組1位でB組1位の中国と争う18日の決勝に進んだ。栄氏に代わって指揮した笹山秀雄監督(42)は「(騒動の)影響はあったと思うが、我々も選手も試合にだけ集中した」と話した。栄氏の長女希和(24)はスウェーデン戦での逆転勝ちに号泣し「いろいろある中、代表として勝ててホッとした」と振り返った。

 栄氏の離脱は、今大会の代表20人中11人いる至学館高、大の現役選手やOBに影響が大きく、2試合を連勝したリオ五輪女王の川井梨紗子(23)は「試合は試合ですから」と目に涙をためて話した。福田富昭会長は「パワハラのことは第三者機関に任せているから、何も言えない」としながら「優勝してほしい」と述べ、吉田沙保里も「選手には頑張ってほしい」と言った。