奈良くるみ(26)はシード選手を破る絶好機を逃した。第1セットは大きく弧を描いて高く跳ねる球を織り交ぜ、実力者のストリコバのリズムを乱して圧倒した。

 流れが変わったのは第2セット。「チャンスでブレークしておきたかった」と一気に押し切りたい場面でのミスが痛かった。詰めの甘さが出て逆転負け。約2時間半の熱戦の末、全仏で5年連続の勝利はならず「(要所で)取り切れなかったのが全て」と悔し涙を流した。