13年連続の決勝進出となった水谷隼(29=木下グループ)がV10を達成した。初決勝だった大島祐哉(24=木下グループ)に4-2で勝利。2年ぶりの優勝を果たし、最多優勝記録を更新した。

水谷は準決勝で敗れた張本に“いじり合える”間柄だからこそ、冗談交じりに言った。「調子乗りすぎていたからですよ。ある試合前『簡単に勝って来ます』と言っていた。謙虚にいかないと物事うまくいかないと、彼が教えてくれた」と会見場の笑いを誘った。

前日、張本は決勝に上がって来てほしい相手についてダブルスペアの木造を挙げた。けしからんと水谷は準決勝前、大島に「絶対に勝て」と激励したという。水谷が全日本を引退すると聞いた張本は「僕のプレッシャーがすごくなるじゃないですか」と言ったといい「結局自分が優勝すると思ってる」と水谷節で冗談を連発した。

だが代表で張本が同じチームになると「頼りになる。五輪では一緒に金メダルを取りたい」と結束する。仲良しだからこそ、いじれるかわいい後輩。14歳離れていても、冗談が言い合える日本代表の明るいムードも東京五輪への武器となる。