柔道女子日本代表の増地克之監督(48)が12日、グランドスラム(GS)パリ大会の運営面に関して、物申した。

同大会を終えて羽田空港に帰国。78キロ超級で3位だった素根輝(そね・あきら、18=福岡・南筑高)の試合を振り返った際に、やや語気を強めた。「勝たないといけないプレッシャーもあったかもしれないが不運だった。(隣の試合場の男子選手が)試合場に飛び込んでくるケースは初めて見た。大きな国際大会だし、運営面でどうだったのかと思う」。

素根は両組みのキンゼルスカ(アゼルバイジャン)との準決勝で、隣で試合していた男子選手2人が倒れながら飛び込んできて、足を踏まれるような形で右ひざに当たった。屈伸を数回してすぐに試合再開したが、右膝に力が入らず、右足を狙われて一本負けした。さらに、今年は出場選手が多く、例年の4試合場ではなく5試合場だった。一部の選手からは「若干、狭く感じた」との声もあった。増地監督は「これらが全てではないと思うが、我々も選手には良いコンディションで試合させたい。そういった意味では、本当に今回の件は不運だった」と話した。

素根は今夏の世界選手権(日本武道館)の代表争いをリードするためにも「それでも勝たないといけなかった。自分の実力不足」と反省の言葉を口にした。