16年リオデジャネイロ・オリンピック(五輪)柔道男子100キロ級銅メダルの羽賀龍之介(27=旭化成)が、完全復活を目指す。

13日、グランドスラム(GS)エカテリンブルク大会(15~17日、ロシア)に出場するため成田空港を出発。昨年3月に左肩の手術をし、海外での国際大会は1年ぶりとなるが「出来る準備はしっかりやってきた。状態も徐々に良くなっていて、自分がどこまでやれるか見てみたい。今回は結果を残す」と、静かに闘志を燃やした。

今年1月にはリオ五輪男子81キロ級銅メダルで所属の後輩の永瀬貴規(25)らと今大会に向けて、オーストリア合宿に参加。1000人以上の選手が集う国際合宿で、さまざまなタイプの強豪と組み合い、外国人対策を施した。

「集大成」と位置づける20年東京五輪の代表争いでは、17年世界王者のウルフ・アロン(23=了徳寺学園職)、18年アジア王者の飯田健太郎(20=国士舘大)に次ぐ3番手。「もちろん、2人を意識するが、試合では外国人選手に勝つことが大事。集中して、勝てるように頑張るだけ」と、目の前の一戦に感性を研ぎ澄ます。

昨年9月には一般女性と結婚した。家庭を築き、より責任感も増した。内助の功に感謝を示し、結婚したことについて「マイナスは一切なく、感謝しかない。食事などこれまで自分がやってきたことを妻が気を使ってやってくれる。ただ、(妻のためにも)結果を残さないとプラスとは言い切れないので結果をしっかり残したい」と、27歳の五輪メダリストが再起を誓った。