関西学生アメリカンフットボールの4部で国内初の女性監督に就任した関西外大の沢木由衣監督(29)が日刊スポーツのインタビューに応えた。同大学のOBで在学中は主務を担当。2月1日に就任後は新型コロナウイルスの影響でチーム練習は中断。6月から再始動し3部昇格を狙う。

-監督に就任した経緯は

沢木 昨年4部に降格したタイミングで前監督からお声かけをいただいて。彼ら(学生)が社会で自立していくとか、自己実現できる力を付けてあげたいと思った。あと、純粋に悔しかったですね。

-監督を引き受けるにあたり、悩んだりしなかった

沢木 あんまり悩まなかったですね。ただ自分自身も今年30になります。もう1段、もう2段20代の間で成長できることがあるんじゃないかなって。自分自身もキャリア形成、成長に向けてチャレンジしたい気持ちの方が大きかったですね。

-女性監督ならではの強みは

沢木 チームスポーツではスタッフの力が大きく影響すると思うので、スタッフが悩むこととか多いかなと思ってて。そこの部分で選手上がりのコーチや監督だとわからない部分が多いと思うんですよね。1回生のマネジャーとかって自分が競技するわけじゃないので、(マネジャーをするうえでの)動機づけをしてあげて、どういう風に過ごしていくだとか、そのあたりは男性より柔軟に考えることができるんじゃないかな。

-選手に伝えたいことは

沢木 どういう風にしていきたいのか、多分目的を持ててない子が多い。アメフトを通してあなたたちはどんな風にもなれるんだよと。4年間でやりたいことみつけてくれたらいいなと思います。

-仕事もしながら社会人チームのマネジャーもしている。アメフト以外の趣味は

沢木 ないですね。料理は1週間分の作り置きとかを日曜日にやったりするんですけど。外で食べると食費もかさみますし、お金使うんだったら友達との時間だったり、この子たち(学生)におごってあげたい。日曜日は練習終わってからスーパーを回って1週間分の食材買って、それから2時間で作ってストックするみたいな。

-今後の目標は

沢木 3部に昇格するところは目標かな。あと新しく体制が変わって学生たちも戸惑っている部分の方が多いと思いますし、コロナの自粛のなかで選手全員とコミュニケーションがとれているかといわれたら、全然そんなことではなくて。しっかりとコミュニケーションをとってちゃんと学生主体で運営していける土台をつくる。この1年は試行錯誤になるので、いろんなことにチャレンジしていく1年になるかなと思います。

-監督としてやりたいことは

沢木 もっとOBさんを巻き込めないかなと思っています。現役との接点がなくなるとだれでも遠のくと思うんですよね。試合もそうだし、外大に来ることも。そこをもっとつなげていきたいなと。気軽に立ち寄れるというか、試合とかも気軽に見に来れる。そういうことがあれば試合も盛り上がりますし、上にいるチームというのはそこがすごく強いなと思います。