4月から法人化する日本ハンドボールリーグの初代代表理事となる葦原一正氏(43)が17日、都内で就任会見に臨み、「目指すは世界最高峰リーグ。世界のスーパースターが日本に来る環境をつくりたい」と抱負を語った。任期は2年。

日本協会は日本リーグの価値向上を目指し、昨年11月にリーグの法人化を正式決定。その後、第三者主導による役員候補者選定委員会の設置を経て、プロバスケットボールBリーグの運営などに関わった葦原氏にリーグトップのポジションをオファーした。受諾すべきか「最初は悩んだ」と明かした葦原氏だが、「業界全体での変革の意欲を強く感じた。ハンドボールの潜在市場は大きく、アリーナスポーツの成長余力は極めて大きい」と受諾理由を述べた。

葦原氏は07年にプロ野球オリックスに入社し、12年から新規参入したDeNAでも事業戦略立案などを担当。15年よりBリーグの立ち上げに参画し、同リーグ初代事務局長を務めた。昨夏に退職後はコンサルティング会社を起業した。

Bリーグ立ち上げ時と今回との違いについて葦原氏は、「(国内リーグ分裂状態にあった前回は)国際バスケットボール連盟からの外圧があり、やらざるを得ない状況だった。今回は差し迫ったものがない中で、我々が能動的に変えていく気持ちを持たないといけない」と話した。

リーグの将来的なプロ化については、「正直まだ何も考えていない。選択肢の1つではあるが、必ずしもそれだけが正解ではない」としたうえで、「まずは今、何が課題になっていて、どういうことが起きているのか把握し、整理したい」と足元を見詰めた。