飛行機のように、速さを見せつける。アランマーレ秋田・砂川夏輝(26)は早大を卒業後、2年間は地元沖縄の空港で勤務。競技はクラブチームで続け、20年に入団を果たした。今季から副主将に就任し、チームを勝利へと導く。

攻守で存在感を見せる。9月のオータムカップ最終戦の姫路戦では、チーム最多となる28得点、5スチールをマーク。161センチと小柄だが、献身的な動きで引っ張った。「自分たちのバスケットができるように、ディフェンスで積極的に攻めること、オフェンスは動きを止めずに攻め続けた」。自身初のWリーグ挑戦に向けては「主将の平松さんのサポートをできるように、持ち味のドライブやスチールなどでチームに勢いを与えられたら」と力を込めた。

沖縄・中頭郡中城村出身。大学卒業後は沖縄の空港で地上職を勤めた。主将や副主将の選定は、小嶋裕二三ヘッドコーチ(54)の方針により選手の話し合いで決まるが、加入から2年目の砂川が副主将に決まった。指揮官は「(砂川は)空港で飛行機の離着陸を間近で行い、地上で荷物の運搬業をしていたが、バスケットをしたいということで縁があって秋田に来た。そういう競技に対する気持ちの強さが、他の選手から評価された」と説明した。

開幕が近づき、気持ちが高まっている。砂川は対戦したい選手を聞かれ、東京五輪代表の町田瑠唯(28)と篠崎澪(30=いずれも富士通)を挙げた。さらに「大学時代の先輩、後輩もWリーグにいるので、仲間だった選手たちと対戦するのも楽しみ」。コート内外で仲間を支えながら、トップレベルの相手に今の実力をぶつける。【相沢孔志】

◆砂川夏輝(すながわ・なつき)1995年(平7)6月30日生まれ、沖縄・中頭郡中城村出身。小学3年で競技を始め、西原高-早大。20年にアランマーレ入団。161センチ。ポジションはポイントガード。コートネームは「コア」。