体操男子で東京五輪個人総合王者の橋本大輝(20=順大)が試練の世界一決定戦を迎える。

10年ぶりの日本開催となる世界選手権(福岡・北九州)の開幕を翌日に控えた17日に会場の北九州市総合体育館で公式練習に参加。「(目標は)一番は、個人総合の金メダルですが、コンディション的にもしんどい。まずは自分の演技に集中して、悔いの残らない試合にしたい」と見据えた。

8月上旬に五輪を終えたが、9月には大学日本一を決める全日本学生選手権もあり、表彰式などのイベントで多忙を極めた。通常は五輪年には世界選手権は行われないが、新型コロナウイルスの影響で異例の同年開催となった。「ここで勝ってこそ真のチャンピオン」と期する思いは強いが、体調面では万全とは言い難い。

加えて、20日の予選は午前9時過ぎに演技を開始される。「朝早いのは正直言うときつい」。高校時代も家族に何度も起こされる日々だったという。4時過ぎに起きて戦える体に仕上げていかなければいけない。

地元開催に王者として挑む立場。「どんなときでもベストを出していかないといけない。気を引きしめて、試練だと思って頑張りたい」と、さっそく引き締まった表情で答えていた。