5月22日、F1第6戦スペインGP決勝が行なわれ、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが逆転優勝を飾った。今季4勝目、通称24勝目。

レースをリードしたのはポールポジションのシャルル・ルクレール(フェラーリ)だったが、盤石の体制で後続を大きくリードしていたレース中盤にパワーユニットのトラブルでまさかのリタイアとなった。

序盤に突風を受けてコースオフを喫し4位に後退していたフェルスタッペンも、予選で抱えたDRSのトラブルが再発し苦戦。それでもメルセデスAMGのジョージ・ラッセルに対して純粋な速さとタイヤ戦略で優位に立って逆転。最後にタイヤが6周古くペースが遅い僚友セルジオ・ペレスにポジションを譲られるかたちで勝利を掴み獲った。

「特に攻めたわけでもないのに突然リアのグリップを失って、そこからの20周は厳しかったよ。DRSが全く機能しなかったり半分で閉じたりとジョージを抜けずに20周ほど過ごすことになってしまった。ジョージとのバトルは楽しかったよ。今はこうやって笑っていられるけど、レース前半は厳しかったし集中力を保つのは難しかった。でも最後は良い結末になったね」

角田裕毅は厳しい展開の中でも安定したペースを刻み、ダニエル・リカルド(マクラーレン)をパス。ピット戦略でフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)を逆転したものの、タイヤの温まりが悪く抑え切れず。それでも10位でフィニッシュして苦しい週末の中で貴重なポイントをチームに持ち帰り、「今までこのような(厳しい)週末の中でポイントを獲ったことがなかったので、僕としても次に繋がるレースになりました」と満足げな表情を見せた。(米家峰起通信員)