コベルコ神戸スティーラーズの19年W杯日本代表プロップ中島イシレリ(33)が、4試合ぶりの勝利に貢献した。
3番のベテラン山下裕史(37)とともに前半から圧力をかけ続け、自陣に攻め込まれてもスクラムで反則を奪ってピンチを脱した。
前節まで3連敗を喫したチームは、東葛にも負ければ入れ替え戦(下位3チーム)圏内となる10位転落の危機だった。だが、計9トライを奪う圧勝で8位に踏みとどまった。
「(FW)8人でいいスクラムが組めたね。我慢をして、押すことだけを考えていた」
19年W杯で人気となった中島は、そう言って笑顔を見せた。
この日が今季、神戸で行われる最後の試合。残りのホームは花園(大阪)での開催となる。
敗戦なら10位まで順位を落としていたことを指摘されると、中島は驚いたような目をしながらこうつぶやいた。
「負けたら入れ替え戦の順位やったん? 俺、それ知らんかった」
試合後のロッカー室では全員で「We Will Rock You」を大合唱。
中島は「勝てば明るい。1つ、1つ大事にして、勝つだけ」とまたニヤリと笑った。