日本生命レッドエルフは2-3で木下アビエル神奈川に敗れた。5連覇へ向け、レギュラーシーズン3位から下剋上を狙ったものの、あと1歩届かなかった。日本生命の伊藤美誠(22)は今季から初参戦したTリーグを「成長させてもらった場所」と回想。この経験を24年パリオリンピック(五輪)の女子シングルス代表2枠を争う国内選考レースへつなげていく。

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伊藤は第3試合のシングルスで張本美和(14)と対戦し、3-2で競り勝った。第4マッチを終え、マッチカウント2-2となると、優勝を懸けた1ゲーム勝負のビクトリーマッチにも登場。相手のフォア側へ強打し、9-7とリードしたものの、そこから4連続失点で木原美悠(18)に屈した。

今季から参戦したTリーグでは、シングルスで13勝3敗(ビクトリーマッチの戦績を含む)の好成績を収めた。「普段はやれない地域で(試合を)やったり、チームの良さを感じた。自分自身も笑えるようになったり、楽しめるようになったりした」と笑顔を浮かべ、「自分の中で成長させる点になった」と収穫も口にした。

パリ五輪の女子シングルス代表2枠を懸けた国内選考レースでは、2月末の時点で4位につける。今後は第4回選考会(5月6、7日)やシングルス代表で出場する世界選手権(南アフリカ・ダーバン、5月20~28日)などを控える。

「ビクトリーマッチのような緊張感の中で勝つことは、これからの自分の成長とって大事なこと。もう少し、自分を成長させなければいけないと感じた」

手応えと反省を胸に刻み、3大会連続の五輪出場へ突き進む。